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里子:私は茨城の精神科に入院してたけど、すごかった。
ランディ:すごいよ。私は兄貴の事でたくさん病院回ったけど、まともに対応してくれたところはほとんどない。
そいでね、私はお兄ちゃんの事だから具合悪かったので、なんとか薬とか貰いたいしね。ちゃんと治療受けてもらいたいと思って、いろいろな病院をまわったんだけど、ある茨城の病院で「あのね、あんたのお兄さんは人格異常だから、もう直んないから」って言われた。
で、すごいやっぱむかついた。なんだよそれって。ほんとに同じこと思った。「人格異常とか人格障害ってどういうこと!」みたいな。あの言い方に全然、愛がなくって。ものすごい腹が立って。でもね、その時はね、あまりにこうなんか言い返せなかった。あの傲慢さに対して。どこ行ってもそんな感じで。
それで東京の先生に、家の近所でなんとか通えるまともな病院ないかって相談したら、「どこ?」って聞かれて、「茨城」って。「あー」って言われて。「あそこはさ暗黒地帯だから」。
里子:あー、茨城出身の人増えたもんね。
賀代:増えた、増えた。
里子:5人ぐらいいる。
ランディ:ってやだね〜。
賀代:やっぱりこれからは「反人格障害」だよって向谷地さんと話してて。「アンチ人格障害」として人格障害の汚名を返上しなきゃ。汚名を返上するって正しい日本語なんだかどうかわからないんですけど。認知を変えてかなきゃダメだなと思って。
ランディ:いまだによくわかんない。私も。なんだったんだろう。人格異常とか人格障害。何を言ってんだろうって。うん。意味ないよね。
賀代:だって、分裂病って言われるよりもショックでしたからね。だって治らないじゃんて感じで。
ランディ:そう!
賀代:良くなりようがないっていうか。
ランディ:治らないよってばすっと言われっちゃったもん。うん。「それ人間の言うセリフ?」って思った。すっごく。
私ちょっと期待してたのね。やっぱお医者さんだから。それなりに患者さんに対して愛情を持って接してくれる人たちが医療に従事していてほしいって誰でも希望あるじゃないですか。でも、茨城の精神病院をいくつかまわっていった時にそれってあたしの幻想だったのかなって。
賀代:あたしは川村先生にかかった時は、最初変だったから、もっと変だったから。(注:山本賀代さんが一番最初にかかった精神科医が川村先生。「人格障害」と診断したのは京都の別の精神科医。)
ランディ:笑。川村先生のことかと思った。
賀代:笑。いや川村先生も変だけど、私も宇宙人みたいに相当変だったから。この人は精神病として関わろうって先生は覚悟決めたって言ってたけど。で、なんかちゃんと分裂病の薬くれて、それで落ち着いたんだけど。
京都の病院では「死にたい、死にたい」ってずっと言ってるのに眠剤をどっぷりくれて、「分裂病の薬は出せません」って言われて、「死ね」って言われたのかなぁと思って。具合悪かった、相当・・。
ランディ:なんで分裂病の薬は出せないの?
賀代:やっぱ、分裂病の薬は分裂病ってカルテに書いてないと出せない。
ランディ:あっそかぁ。診断されてないから。うーん。それで眠剤が出ちゃうんだ。
賀代:眠剤が山ほど出されて。
ランディ:寝ろってか。
賀代:とにかく寝なさいみたいな。
ランディ:とにかく寝ろって。
賀代:(眠剤を大量に処方されて)「死ね」ってことかと思って。
ランディ:寝てろって。
賀代:そう。問題を起こすなみたいな(笑)。
それで「人格障害者フォーラム」をやろうって向谷地さんとかと言ってるんだけど。人格障害がそんなに集まるって言ったら貸してくれる会場はないだろうねって言ってるんだけど(笑)。
ランディ:今でも人格障害って病名あるんだ。
賀代:思いっきりあるよ。
ランディ:思いっきりあるの!?
賀代:体系的に分けるタイプの医者っているんだわ。はっきり言われた、何回か会っただけで。
ランディ:信じらんないよね。
賀代:うん。
ランディ:それでさぁ、分裂病とかの名前変えてさぁ。よくわかんないよね。痴呆は認知障害とか言って。あたし何よりも人格障害って言う名称がひどいと思うけどね。
賀代:ひどいと思う。なんか他人事だったら、あーそっかって思うけど。自分がそうだって言われたら本当に落ち込む。落ち込むしかないっていうか。それでなくても自分が嫌いで仕方ないのに。その上そんなレッテル貼られたら。
ランディ:なんかまだ分裂してた方がましか。
賀代:まだ分裂の方が楽しそう(笑)。救いようがあるみたいな。
ランディ:そりゃ是非立ち上げてください。私も発起人に名前を連ねる。
賀代:是非よろしくお願いします。
賀代:みなさんはどうですか浦河に来てこんなことがあったよとか。
里子:浦河って笑いが多いと思う。
賀代:里子ちゃんは結構来たてでフレッシュなので。
ランディ:茨城から。暗黒地帯からようこそ。
賀代:茨城と浦河の違いを教えてください。
里子:違いね。私も結構精神科まわったんですよね、茨城の。あとクリニックとか。行ったけど、だいたい安定剤とか。話を聞いてくれて安定剤をくれて。特にこれといったものもなくて。
私はいつも仕事とかで人間関係が築けなかったりして、結局関係を築いていけない自分が悪いんじゃないかって自分を責める方にいっちゃって。そのうち自分の存在が嫌になって会社を辞めちゃうってパターンをずっと繰り返したんだけど。
それで、辞めちゃうと何にも仕事もなくて。何にもなくなっちゃって。この先どうしようって感じてすごく不安で、不安で不安でいても立ってもいられなくて。で、気持ちも落ち着かないしっていう。うん。それの繰り返しで。
賀代:質問していいですか?里ちゃんて何があったら仕事辞めたくなるの?人間関係?
里子:なんかね、私自分を否定する癖があって。ずっとね、高校の頃から。自分がすごく嫌でね。なんか駄目な気がしてくるんだ、すごくね。
そうするとやっぱりもともと駄目なのに、人と関係が作れないっていう自分がいつもいて。そういう自分がいつも自分をまた責めていて。責めてるとすごい存在自体が駄目だっていう感じになっちゃって。とにかく人とあんまりいられなくなってきて。
そういう風になってくると、一人だけ浮いてる様な感じで。そうだね。やっぱ人間アレルギーっていう今はそうなったけど、人に対しても起きるけど、やっぱ自分に対してもすごく反応起きて。自分とつき合うのができなくなっちゃって、そういう自分から逃れたかったんだなって。
ランディ:アレルギーっていうのは自己免疫疾患だもんね。自分の事を自分で攻撃するのがアレルギーだもんね。
賀代:浦河に来てどう変わりましたか?
里子:茨城ではいろいろ病院まわってきたけど、特にぴたっと来るとこなくて。横浜のクリニックとかも行ったし。うん。
ランディ:茨城から通ったの?
里子:茨城から行きました。新聞に載ってて。母親が頑張って連れていってくれて。でも、横浜まで行くのがすごい大変で。鬱状態がすごい強いなかで、人ごみのなか行って、たどり着くだけで大変で。行って薬とか貰うんだけど、合わないとものすごくこう骨がぬけっちゃったみたいに、骨なしみたいにふにゃふにゃしちゃって。
結局、薬が合わなくてそこも駄目で。いろんなところを転々として。うん、それでもう自分がものすごく駄目で。ずっと引きこもって家から出られなくなって。もうどうしようもないからって、環境を変えるために知り合いの人がニュージーランドにいるからニュージーランドまで行って、そっちで生活して向こうの病院に通ったりとか。
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