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田口:そうだよ。申請してみた方がいいとおもいますね。
福島:そういうギネスブックがあるんですか?
向谷地:べてるギネスブックね。べてるで作ったらいいかもしれないね。福島さんが数年前にご家族で浦河を訪ねて来られた話、私も会って話ししたらしいんですけど、ほとんど覚えてないんですよね。で、一年半前くらいですか福島さんが、夜に電話くれて。
福島:主治医の先生と上手くいかないって事で。
向谷地: うん。
福島:向谷地さんに104で調べて電話したんです。
向谷地:104で調べて私の家に電話くれたでんすけど。
田口:104に載ってんだ。
向谷地:載ってんですよ。ちゃんと。それは、よっぽどあの時は困り果ててたんですか?かなり困ってた?
福島:いっぱいいっぱい。
向谷地:いっぱいいっぱいだった?それで、電話かけてくれた。
福島:うん。
向谷地:で、ちゃんと104で。
福島:で、その前に実は川村先生の家にかけてたんですよ。
向谷地:あ、そうなんですか。
福島:そしたら、向谷地さんっていうSWがいるって教えてくれたんですよ。
向谷地:川村先生にふられたわけですね。そうですか。今初めて知りました。で、十数年で救急車にね、300回も、以上も乗って。そりゃすごいですね。でも、乗りたくて乗ってた訳じゃない。
福島:119番に電話しろとか幻聴さんが入ってきたんです。
向谷地:うん。
福島:それで、救急車呼んじゃう苦労がありました。
田口:あー。
向谷地:幻聴がね。乗れって。幻聴の命令ってなかなかこう簡単に断るわけにいかないわけね。
福島:はい。最初は言いなりになってたんですけど、浦河の話を教えてもらって、「お願いですから今日はやる事があるんで、幻聴さん帰ってください」って言った時もあるんですよ。
向谷地:ねぇ。これはね、その電話頂いた時にね、「福島さん誰一番頼りにしてますか?」って言って、「向谷地さんだけです」って言うから、「いやそんな事はない、今福島さんが一番頼りにしたらいいのはね、誰だと思います?」って言ったら、「はぁ」って言って。「福島さんですよ、あなた自身が今一番頼りになるんですよ」なんて言ったら、「へぇ僕がそうですか」、「そうなんですよ福島さんが一番自分の事わかってるし」って話の中でね、「あのじゃぁ福島さんこんな風にやってみたらどうですか?」って浦河のメンバーがやっている方法、「丁重に断ってみる」っていう事をお伝えしたわけね。で、やったら帰ってくれた?
福島:そんなサポート知ったのは初めてですね。
向谷地:幻聴さんが帰る時ってなんて帰るんですか?
福島:いやなんかするっといなくなっちゃうんです。
向谷地:するっといなくなる。ね。あのお帰りくださいって言ってね。「僕はもう今週3回も乗ったんだよ、ちょっと4回目はご免こうむりたい」とかいろいろこう、ちょっと丁重に頼んでみたらって言ったら、頼んだらね、帰っちゃった。福島さんに聞いたらね、僕の幻聴さん結構素直なんですってね。15年間、300回も救急車に乗ってきた彼が、実は幻聴さんが素直だったんだってね。これはすごいことですよ。
田口:ね。幻聴さんとコンタクト取らずに来ちゃったから。幻聴さんもなかなか寂しかったでしょうね。
向谷地:そうなんですよね。だからそれ全部お医者さんや看護婦さんたちが、丸抱えでお世話してきたんで。幻聴が淋しかったのかもしれない。
田口:本当は福島さんと一番喋りたかったのかも、幻聴さんはね。他の人じゃなくて。
向谷地:で、最近は幻聴さん、元気なんですか?
福島:幻聴さんたまに来ますね。でも薬いらないですね。
向谷地:さぁっと来てさっと帰るからですか?
福島:はい。
向谷地:なんか言ってますか?
福島:なんか、たまには相手にしろって言ってます。
向谷地:あはは、たまには相手しろ。幻聴さんも、だからやっぱり寂しいんですね。
田口:寂しいんですね。